映画「失われた肌(El Pasado)」
もう内容は忘れてしまったのですが、むかし観て、なんとなく良かった気がする「蜘蛛女のキス」の監督、ヘクトール・バベンコ(Héctor Babenco)の作品。ガエル・ガルシア・ベルナル(Gael García Bernal)が主演と聞き、久々にスペイン語の映画を観るのもいいかなと思って、渋谷まで行ってきました。
幼なじみ同志で結婚した二人が12年目にして離婚。ガエル演じる男性(元の夫)の方は次々と新しい女性と関係していくのに、アナリア・コウセイロ(Analía Couceyro)演じる女性(元の妻)の方は、別れた夫が忘れられずに付きまとうという、ちょっとサイコ・スリラーっぽいストーリー。
ガエルに魅了されていく女性たちの心理を説明するかのように、彼の魅力を最大限に引き出そうとしている映画です。ブエノスアイレスの街の撮り方は味わい深くて好きなのですが、映画としては、ちょっとわかりにくいかな、という印象でした。原作のアラン・パウルス(Alan Pauls)は「ブエノスアイレスの夜」の脚本も担当しているようですが、孤独な心を淡々と描写していくタイプの作家なのかも知れません。
「ブエノスアイレスの夜」といえば、ペドロ・アルモドバル(Pedro Almodóvar)作品で知られるセシリア・ロス(Cecilia Roth)主演の哀しい愛の物語ですが、この映画で共演したガエルとドロレス・フォンシ(Dolores Fonzi)の間に、この1月8日、男の子が生まれたそうです。その前はナタリー・ポートマン(Natalie Portman)と交際していたガエルですが、どちらも何カ国語も使いこなすマルチリンガルの二人は、いったい何語で話していたんでしょうね。そういえばこの「失われた肌」のガエルも、スペイン語、英語、フランス語を使いこなす役どころでした。
最近では初監督も果たしたメキシコ人俳優のガエル。「バベル」で日本でも一躍名前が知られるようになったアレハンドロ=ゴンサレス・イニャリトゥ(Alejandro González Iñárritu)監督の「アモーレス・ペロス」で本格デビューを果たし、この作品が2000年の東京国際映画祭のグランプリを受賞したときから、存在感のある俳優だなぁと思っていましたが、あっという間にラテンアメリカを代表する俳優になりました。出演作もたくさんありますが、好きな順に並べると「アモーレス・ペロス」、「天国の口、終わりの楽園。」「Dot the i ドット・ジ・アイ」「恋愛睡眠のすすめ」「バッド・エデュケーション」といったところでしょうか。
[仕入れ担当]
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