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2010年7月

2010年7月31日 (土)

クスクスとラタトゥイユ丼「桃と蓮」

お客様から「この界隈でランチのお勧めは?」と訊かれたとき、近所の「釜竹」や「茶房はん亭」をご案内するのですが、どちらも有名店なので週末はしばらく待たないと食べられない状態です。そこで今回は、モナドから少し離れていますが、谷根千らしい個性的なお店のランチをご紹介。

Momohasu 根津の交差点から言問通りを上野桜木方面に上っていく坂道を善光寺坂といいますが、ちょうど坂を上りきったあたり、谷中消防署の隣にある「桃と蓮」です。もともとはバーとして夜の営業だけでしたが、今年から昼の営業を始め、近隣の評判を集めています。

茶室のにじり口を模した低い引き戸をくぐると、厚みのあるカウンターに7〜8席。こじんまりとしたお店です。店内には青の美しい写真が2点飾られていますが、これは店主である写真家が北欧の白夜を撮った作品。カウンター正面にも87年のタンゴ・アルゼンチーノをL.A.で撮った写真がピンナップされています。

70年代を欧州で暮らし、その後も南米やアジアなど世界中を撮り歩いた店主が、行った先々で覚えてきた料理を酒肴に出していたのですが、次第に料理目当ての常連客が増え、メニューもどんどん増えてきました。そのうちの何品かがランチメニューになっています。

いちばんのお勧めはラムの骨付き肉を柔らかく煮込んだクスクス。自家製のアリッサ(アフリカの唐辛子ペースト)といただくと夏の暑さもふっとびます。また夏期限定メニュー、ラタトゥイユ丼もお勧め。色とりどりのピメントやナスなど夏野菜たっぷりのラタトゥイユに温泉卵を添え、さっくり炊き上げたタイ米にのせた一品で、遅い時間に行くと品切れになっていることもある人気メニューです。
Momohasu_lunch

バータイムには店主がいますが、ランチタイムは女性が担当しています。たとえば土曜の担当は、Rolleiflex(二眼レフのクラシックカメラ)で写真を撮っている女性で、アート系の話題と谷根千情報にとても詳しい方。食事の間に少しおしゃべりするだけで、谷根千エリアの動きがすべてわかってしまいます。散策の前に、ここで情報を仕入れていくのも良いと思います。

今は、知る人ぞ知る隠れ家「桃と蓮」ですが、8月16日発売のBRUTUS「東京の、東へ」特集で取り上げられるそう。有名になって混んでしまうと困るなぁと、ちょっと心配している今日この頃です。

桃と蓮
台東区谷中1-1-27
090-5547-5767
不定休

[仕入れ担当]

2010年7月28日 (水)

マン・レイ展

Mr1 マドリード市内のギャラリーや美術館が参加するフォト・エスパーニャ(PHOTO ESPAÑA)というイベントがあります。その10周年記念として2007年に開催された「マン・レイ展」が、フランス、ドイツ、オランダ、イタリア、ポルトガルを巡回して、いよいよ東京にやってきました。

皮切りのICO財団美術館(Fundación ICO)では350点の展示だったそうですが、日本展だけに出品されている約70点の作品を含め、約400点の見ごたえのある展覧会になっています。ニューヨーク(1890-1921)、パリ(1921-1940)、ロサンゼルス(1940-1951)、パリ(1951-1976)の4つの時代に分けて展示されており、マン・レイの生涯を網羅的に見ることができます。
Mr2

彼のアート性の高いポートレートやファッション写真は何度見ても飽きません。以前、マドリードの美術館で購入したマン・レイのポストカードは両腕に隙間なくバングルを身に着けた女性の写真でした。VOGUE誌やHarper's BAZAAR誌に掲載された写真にはアクセサリーを巧みにまとった女性が写っていて「このくらい身に着けなきゃ」と刺激になります。

Mr3 彼の創作活動はオリジナル作品を写真で複製したことがベースになっていますが、それぞれのモチーフが異なる表現方法で何度も登場するのも特徴です。たとえば初期のニューヨーク時代に作られた螺旋状のランプシェードは、パリ時代の写真でカトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve)が着けているイヤリングでも表現されています。

この展示会の目玉の一つであるカラー写真は、赤い色が印象的でした。「花」や「海辺のジュリエット」ほか14点のカラー写真は、彼自身が額装したもので、パリのアトリエに飾られていたフォトフレームのまま展示されています。その様子は、特別に展示されている篠山紀信撮影のマン・レイのアトリエ写真でも伺い知ることができます。

写真、絵画、彫刻、映画作品など盛り沢山で、とても満足度の高い展覧会でしたが、じっくりご覧になるには時間が必要です。作品保護のために冷房を強めに効かせていて、ノースリーブで訪れたことを後悔しました。ストールなどをご持参になることをお勧めします。
Mr4

マン・レイ展 知られざる創作の秘密
(Man Ray - Unconcerned But Not Indifferent)
国立新美術館
2010年9月13日(月)まで 火曜休館
10:00〜18:00・金曜は20:00まで
http://man-ray.com/
http://www.nact.jp/exhibition_special/2010/manray/index.html

[店長]

2010年7月26日 (月)

山澤伸さんのフラメンコとビルバオの写真

モナドの店内、入って左側の壁に展示している写真。お客様から「絵だと思ったわ」というご感想をよくいただくのですが、何度かブログでご紹介しているマドリード在住の写真家・山澤伸(Shin YAMAZAWA)さんの作品です。
Sy_photo0

神宮前から根津に移転オープンしたとき、お祝いにいただいたものなのですが、この独特の趣きのある写真、すっかりモナドの中心的存在になりました。おかげでアートスペースっぽい雰囲気になり、お客様からもご好評いただいています。

モデルのフラメンコダンサーは、何度も日本公演をされている有名な女性だそう。背中がきれいなダンサーだから、と山澤さんはおっしゃっていましたが、表現者の身体の美しさもさることながら、アーティスト同士の化学反応ってすごいなぁと、お話を伺っていて感心しました。

山澤さんの作品では、フラメンコや闘牛士をテーマにした絵画的な作品や、パセオフラメンコの表紙のような人物写真が有名なのですが、デビューされた頃、イタリアの情景を撮った一連の作品(ウェブサイトでご覧になれます)のような風景写真もまた素晴らしいのです。

その頃の作品を思わせる個展がマドリードで開かれていたので、6月の滞在中に行ってきました。
Openday

撮影の対象はビルバオの街。建築家・磯崎新氏の建築物を撮った作品もありました。
Sy_photo1
Sy_photo2

圧巻はこの巨大なライトボックスで展示されている写真。フランク・ゲーリー(Frank Gehry)のグッゲンハイム美術館(Museo Guggenheim Bilbao)です。
Sy_photo3 Sy_photo4

個展の会場は、現像所のオーナーが運営しているショールーム兼ギャラリーで、石やガラス等、特殊な素材にプリントされた写真が展示されていたりと、実験的な楽しいスペースです。

ギャラリーはアトーチャ駅から徒歩圏。オーナーはHONDAの大型バイクを愛する日本好きでお洒落な紳士です。マドリードにいらっしゃるときに、訪ねてみるのもおもしろいと思います。

Clorofila Digital
http://www.clorofiladigital.com/

[仕入れ担当]

2010年7月23日 (金)

映画「アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち(Café de los maestros)」

Maestros スペイン語のドキュメンタリー映画ということで、それほど混んでいないだろうと踏んでいたのですが、行ったのが火曜のサービスデー(1000円均一)だったせいで、1時間後に始まる回は既に満席。その次の回まで時間をつぶすハメになりました。観た回もほぼ満席でしたので思った以上に人気があるようです。

映画の内容は、「CAFE DE LOS MAESTROS」というアルバムの収録に向けて、アルゼンチンタンゴの黄金時代を築いたマエストロたちが集結し、それぞれのタンゴに対する思いを語り、演奏するというもの。登場するマエストロたちがいずれも個性的な人ばかりなので、タンゴの知識の乏しい私でも十分に楽しめました。

エグゼクティブプロデューサーは「モーターサイクル・ダイアリーズ(Diarios de motocicleta)」を監督したウォルター・サレス(Walter Salles)。彼がベルリン映画祭で賞を獲った「セントラル・ステーション(Central do Brasil)」は運悪く見逃してしまい、いまだに観ることができないままなのですが、これもいい映画らしいですね。

Luque

登場するマエストロたちで最も印象に残ったのは、歌手のビルヒニア・ルーケ(Virginia Luque:上の写真)。場を圧倒する迫力と他人を惹きつける魅力に溢れ、いつも人の輪の中心にいるような女性でした。また、同じく歌手のファン・カルロス・ゴドイ(Juan Carlos Godoy)も、典型的な競馬好きのおじさんという感じで、いい味だしていました。

Requena それにしても、コンサート会場であるコロン劇場の美しいこと。ブエノスアイレスやモンテビデオ(ウルグアイ)の街の撮り方も素敵でしたが、コロン劇場のステージから客席を見上げるシーンにはため息がでました。ミラノのスカラ座、パリのオペラ座と並び、世界の三大劇場と称されているというのも頷けます。

ただ、コンサートの場面で、ビルヒニア・ルーケの歌が一小節しかなかったのと、オラシオ・サルガン(Horacio Salgán)のピアノ演奏シーンがなかったのは、ちょっと残念でした。これはCDを買って音だけ楽しむしかなさそうです。

公式サイト
アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたちCafé de los maestros

[仕入れ担当]

2010年7月21日 (水)

フラメンコ・カンテのコンサート

今夏はわかりやすく梅雨明けしたかと思えば、連日の酷暑・・・。皆さまくれぐれも熱中症にはご注意ください。

Alcobendas

私はワールドカップの禁断症状が出ているようで、ニュースではサッカーの記事ばかり目が行くし、地下鉄に乗れば他人のスポーツ新聞が気になるし、ホント困ったものです。先週も「ポルトガル格下げ」というニュースをFIFAランキングの話だと思い込み、C.ロナウドの不調について語って恥をかきました。

それにしても、ワールドカップ優勝でスペインに注目が集まったのはうれしい限りです。その後も、ペネロペ・クルス(Penélope Cruz)とハビエル・バルデム(Javier Bardem)がバハマで結婚式を挙げたり、スペイン・ムルシアのフラメンコギター国際コンクールの国際部門で、日本人の沖仁氏が優勝したりと、スペインの話題が続いています。どうもスペインが来ているような気がしているのですが、いかがでしょうか。

フラメンコギターと言えば、先月初めのマドリード滞在中に、フラメンコ・カンテ(歌謡)のコンサートに行ってきました。マドリード州アルコベンダスという街(ちなみにペネロペ・クルスの出身地でもあります)で行われた27 Semana Flamenca De Alcobendas 2010

Hall

マドリード州では、今年の6月4日から7月2日までの1ヶ月間、Suma Flamencaというフラメンコのプロモーション月間になっていて、その一環として行われている毎年恒例のイベントだそうです。そのポスターや冊子の写真を、パセオフラメンコの表紙でお馴染の山澤伸さんが撮影されていて、その関係でご招待いただきました。

2日間の初日のコンサートでは、Mariana Cornejo (下の写真)と Juana La Del Pipa の2名の女性カンテと Capullo de Jerez の男性カンテ。歌詞が分からなくても、情感たっぷりの音楽は体で感じることができます。女性のカンテも素晴らしかったのですが、Capullo de Jerez (いちばん下の写真)の歌は感動的でした。
Cante

そして、ギターラ(フラメンコギター)の素晴らしいこと。ド素人の私でも、最初の二人のギターラと最後の男性のギターラの違いが分かるくらい、それはそれは素晴らしいものでした。

山澤さんのご友人によると、その翌日のカンテ Jose Menese (下の写真)は現在のトップレベルだそう。一時期、声が出なかったそうですが、再び歌えるようになって、ここ最近で絶好調だった時期のレベルに戻ったとのこと。
Capullo

「チャンスがあれば絶対に聞いておくべき!」と、再びご招待いただいたのですが、この日のコンサートが23時過ぎに終わり、その後、夜中まで皆さんのフラメンコ談義につきあったせいでしょうか。迂闊にも風邪を引いてしまい、翌日はホテルのベッドで寝込むことに・・・。もったいないことをしました。

[仕入れ担当]

2010年7月19日 (月)

手作り餃子

今回は食べ物のお話です。「餃子を手作りするんだけど、来ない?」と誘われ、知人の漆芸家のアトリエ兼ご自宅で行われた“手作り餃子の会”にお邪魔してきました。集まったメンバーは、小さな子供からオーストラリア出身の男性まで様々。中国の北部で生まれ育った女性が先生となり、10人以上でワイワイと作業しました。

中国では、おもてなしに餃子をよく作るそうです。親戚が集まり大人数で食卓を囲むため、いつも大量に作るとか。具材もいろいろで、彼女は「キャベツとセロリをよく使う」と話していました。
W1

餃子の皮作りは、丁度良い厚みに丸く延ばすコツがなかなか掴めず、想像以上に大変でした。モタモタしていたら「体重をかけるように上から押すと楽よ」とアドバイスされましたが、かなりの体力を要しました。
W2

中国では焼き餃子よりも水餃子の方を好むとのこと。今回は、皮が破れてしまったものは焼き餃子に、綺麗に包めたものは水餃子でいただきました。
W3

ニンニクをたっぷり入れた醤油タレは、夏バテ防止にぴったり。餃子は手作りの皮がモチモチとして美味しいし、大勢での食事は楽しいし、とてもリフレッシュした一日となりました。陽射しが強い暑い夏もこれで乗り切れそうです。
Chaoz

キッチン・インテリアと雑貨のムック「Pippuri」の取材が入り、餃子の包み方を教えてもらっている姿や食事風景の他、その家で愛用されている漆器や陶器なども撮影されていたので、ムックの発売も楽しみです。
Mag

[店長]

2010年7月17日 (土)

真夏のSALE、 始まります!

陽射しの強い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。モナドの店先では、春先にたくさんの花を咲かせたオリーブの木に初めて実がつきました。
Olive

早いもので、根津に移転して半年近くが経とうとしています。当初は新しい場所での営業再開に不安もありましたが、おかげさまで本当にたくさんのお客様にご来店いただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

そこで、週明けの7月21日(水)から真夏のセール(一部商品を30%OFF~でご提供)を開催いたします。

夏のおしゃれを満喫できるネックレスやピアス等を、大変お得な価格で豊富に取りそろえております。また、この季節、いくつあっても嬉しいブレスレットやバングルも、とてもお求めやすくなっております。
Sale_item

ぜひこの機会をお見逃しなく!皆さまのお越しを心よりお待ちしております。
Sale_toro

[店長]

2010年7月16日 (金)

写真展「ウイリアム・エグルストン」:パリー京都/21st Century

Eggleston_hara 巷で評判のウイリアム・エグルストン(William Eggleston)の2つの写真展、原美術館「パリー京都」と、SCAI THE BATHHOUSE「21st Century」を見てきました。

著名な写真家ですが、日本での個展は初めてとのこと。さすがにカラー作品の色彩の美しさには際立ったものがありました。エグルストンの本拠地であり、名声を得る契機となったアメリカ南部を撮った一連の作品も素敵でしたが、個人的にはパリの街角を切り取った作品が好みです。

原美術館の展示では、カルティエ現代美術財団の依頼で2006年から2009年年間にかけて撮影したパリ、同財団のプロジェクトで2001年に撮影した京都、そして「ウイリアム・エグルストンズ・ガイド(William Eggleston's Guide)」(1976年)から初期の作品群の3つのパートで構成されています。写真だけでなく、ドローイング10点、写真とドローイングのペアが12点、展示されています。

Eggleston_scai

対するスカイ・ザ・バスハウス(台東区谷中)では、エグルストンの21世紀の作品を展示しています。もちろん重複している作品もあり、当然というべきか、写真集「Paris」(一部はSTEiDLのサイトでご覧になれます)の表紙になっている、緑色が美しい写真などは既に売約済でした。

Paris どちらの展覧会も、特徴的な建物を上手に活かして展示されていますので、同じ作品でも見え方がずいぶん違います。また周辺の環境も対照的ですので、見る側の気持ちも違ってくるでしょう。両方ともご覧になると、それぞれ違った愉しみが味わえると思います。

ちなみに原美術館では写真展の合間に、常設展示の宮島達男や森村泰昌の作品を見ることができますが、奈良美智の「My Drawing Room」は本当にかわいいので、是非ともドアを開けて中に入ってみてください。またスカイ・ザ・バスハウスの2階では長島友里枝さんの個展も開催されています。

ウイリアム・エグルストン パリー京都
原美術館
2010年8月22日(日)まで 月曜休館
11:00-17:00・水曜は20:00まで
http://www.haramuseum.or.jp/
http://www.art-it.asia/u/HaraMuseum/46sLvDXgHutOmrJSlx9q/

ウィリアム・エグルストン:21st Century
SCAI THE BATHHOUSE
2010年8月4日(水)まで 日・月・祝日休廊
12:00-19:00
http://www.scaithebathhouse.com/

[仕入れ担当]

2010年7月13日 (火)

展覧会「スペインからコンニチハ」

Albarracin ¡Enhorabuena! España というわけでスペインは今、最も注目が集まっている国の一つですが、そんなスペインに対して、皆さんどんなイメージをお持ちですか?

フラメンコ、闘牛、サッカー、イベリコ豚のハモン(生ハム)、赤と黄の国旗などなど、挙げるとキリがないと思います。

セルバンテス文化センター東京で開催中の「スペインからコンニチハ」は、スペインの伝統的なものごとに対する固定概念やイメージを皮肉って表現した作品展です。

セビージャ出身のスペイン人女性アーティスト、Pilar Albarracin(ピラル・アルバラシン)のパフォーマンス映像や写真などが愉しめます。

3つの大きなスクリーンと1つの小さな液晶テレビでいくつものパフォーマンス映像が流れていますが、ちょっとショッキングなものもあり、笑えるものもあります。

Baile 「Tortilla a la española(スペイン女性へのトルティージャ)」という作品映像は、キッチンで女性が料理をしているのですが、着ている赤いワンピースを大きなハサミでザクザクと切りはじめ、切った赤い布と卵を混ぜ合わせてトルティージャを焼き上げるというもの。

また、「La cabra(ヤギ)」という作品は、黒いヤギのように見える赤ワインが入った布袋を抱えて踊るのですが、白いフラメンコの衣装が血の色に染められていき、かなり不気味です。

日本にも、外から受けるイメージに対して、ギャップを感じるものがありますよね。たとえば、芸者、ちょんまげ、ふんどし、腹切りのような「ちょっと違うんだよなぁ」と感じるものです。そんな違和感を思いっきり皮肉った表現でスペインを伝えようとする面白い作品展です。

ワールドカップを通じてスペインに興味を持たれた方、ちょっと覗いてみてはいかがでしょうか?

「スペインからコンニチハ」
セルバンテス文化センター東京・2階ギャラリー
http://cervantes.jp/
9月3日(金)まで
10時〜20時 日曜休館
http://palabras.jp/2010/展覧会『スペインからコンニチハ』情報/

[店長]

2010年7月12日 (月)

スペイン優勝!

スペインvsオランダ、重苦しいゲームでしたね。イニエスタ(Iniesta)のゴール(Dani Jarque siempre con nosotros=ダニ・ハルケは常に我々と共に、と書いたシャツを見せてイエローカードを貰ってました)も素敵でしたが、試合終了前から泣きだしたカシージャス(Casillas)を見て感動してしまいました。

ところで、的中率100%で有名なタコのパウル君ですが、どうも彼は向かって右側に傾く傾向があるように思えるのですが・・・。その習性を知っていて、ボックスを配置した飼育係こそ、真の占い師では、と思っているのは私だけでしょうか?

さて、サッカーといえば世界中の子どもたちに人気のスポーツ。Googleは世界17カ国の子供たちにロゴのデザインを競わせる、Doodle 4 Google - “I love football”というイベントをやっていましたね。優勝したフランスの女の子(14歳)は南アフリカに家族旅行がプレゼントされるようです。

そしてヨルダンのラニア王妃。以前、スペイン国王夫妻がエレナ・カンセル(Elena Cáncer)のジュエリーをプレゼントしたことをブログに書きましたが、彼女も「1GOAL」という、世界のすべての子供が2015年までに学校に行く機会を確保するためのイニシアチブを行っています。

そういえば、ソマリア出身のアーティスト、ケイナーン(K’Naan)がコカコーラのグローバルキャンペーン用に歌っているWavin' Flag。ワールドカップ期間中、何度も耳にした曲ですが、このプロモーションビデオも子供たちとサッカーをする映像でした。

2010年ワールドカップの終わりを名残惜しんで、私も未来のスタープレイヤーたち(?)をちょっとご紹介。旅先で撮ったサッカー少年たちです。

スペイン南部マラガの街角。超高速ミドルシュートでボールが見えません!
Spain

フランス・パリ。一気にカウンター攻撃です。
France

イタリア・シエナ。控えの選手?
Italia

東京・谷中。東京のど真ん中とは思えないほのぼのとした風景。
Tokyo

中国・北京。体は小さくても立派なキーパーです。
China

マレーシア・マラッカ。ポルトガル人の子孫であるユーラシアン。目指せクリスティアーノ・ロナウド!
Malaysia

ワールドカップが終わってしまって寂しい気分です。「17歳 の肖像」のニック・ホーンビィ(Nick Hornby)が、自らのアーセナル・サポーター人生を綴った「ぼくのプレミア・ライフ(Fever Pitch)」で「ワールドカップも欧州チャンピオンシップもない奇数年の6月と7月は存在しないのと同じ」と書いていましたが、その気分、今はちょっとわかります。

4年後のブラジル大会が楽しみですし、ぜひとも2022年の日本開催を実現して欲しいものです。その頃には、どんなスタープレイヤーが誕生しているのでしょうか。

[仕入れ担当]

2010年7月 9日 (金)

「チェコ写真の現在展」とヤン・ライヒ写真展「Paris」

W杯、スペインvsドイツは最高でしたね。最初から最後まで気が抜けないゲームでしたので、テレビを観ていた私まで身体がこわばってしまいました。

このところサッカーの話題ばかりなので、今回は趣向を変えて、銀座で開催中の2つの写真展のお話です。どちらもチェコの写真家に光をあてた企画なのですが、特に連動しているわけではないようです。

Chech1
まずは、資生堂ギャラリーの「暗がりのあかり チェコ写真の現在展」。いま活躍中のチェコの写真家を紹介する展覧会です。

Chech2 ウラジミール・ビルグス(Vladimír Birgus)、ヴァーツラフ・イラセック(Václav Jirásek)、アントニーン・クラトフヴィール(Antonín Kratochvíl)、ミハル・マツクー(Michal Macků)、ディタ・ペペ(Dita Pepe)、イヴァン・ピンカヴァ(Ivan Pinkava)、ルド・プレコップ(Rudo Prekop)、トノ・スタノ(Tono Stano)、インドジヒ・シュトライト(Jindřich Štreit)、テレザ・ヴルチュコヴァー(Tereza Vlčková)という10人の作品がそれぞれ数点ずつ展示されています。

日常的な情景を切り取ったシンプルな作品から、さまざまな加工を施した現代的な作品まで、バラエティ豊かに集められているのですが、不思議な一貫性を感じるのはキュレーションの巧みさなのでしょうか。久しぶりに、その空間にいる心地よさを感じる展覧会でした。

それぞれ写真家が自らのウェブサイトを持っていますので、主な作品は上記の名前のリンクからご覧になれますが、資生堂ギャラリーのセレクションと展示が非常に素晴らしいので、是非とも会場まで足をお運びになることをお勧めします。見ておいて損のない展覧会だと思います。

暗がりのあかり チェコ写真の現在展
資生堂ギャラリー
2010年8月8日まで
http://www.shiseido.co.jp/gallery/

Reich もう一つは、ライカ銀座店サロンで開催中のヤン・ライヒ(Jan Reich)の「Paris」。昨秋、急逝したヤン・ライヒは、ヨゼフ・スデック(Josef Sudek)に師事した写真家で、大判カメラで撮ったモノクロ作品をたくさん残しています。写真集「ボヘミア」が世界的に有名ですが、今回は1970年前後のパリを撮ったモノクロ作品14点を展示。

やはりこの時代のパリは、公園や裏道などひとつひとつの情景が絵になりますね。以前、岸川典義「あの頃のパリ」展をブログでご紹介をしましたが、公園などとても似た構図で撮っていました。70年代のパリは永遠の憧れのひとつです。

このサロンの1階ではLeicaのカメラを展示販売しています。帰りにM8やらM9やら新品カメラを指をくわえて眺めていたら、中国人の団体さん10名ほどがご来店。そして通訳と思われる女性が開口一番「ひとり7個ずつ包んでください」。

ちなみにフィルムは売ってません。カメラと付属部品だけです。いちばん廉価なデジカメ、C-LUX3でも7万円ほどしますので7台で50万円。この一瞬で500万円の売上です。いやはや、びっくりしました。

ヤン・ライヒ写真展「Paris」
ライカ銀座店サロン
2010年8月29日まで
http://jp.leica-camera.com/culture/galeries/gallery_tokyo/

[仕入れ担当]

2010年7月 7日 (水)

シャガール展

Chagall 先週金曜に始まったばかりの東京藝術大学大学美術館で開催されている「シャガール - ロシア・アヴァンギャルドとの出会い〜交錯する夢と前衛」展を見てきました。

パリのポンピドー・センターが所蔵するシャガールの作品を同時代に活躍したロシア人画家たちの作品とともに紹介している展覧会です。

旧ロシア生まれのユダヤ人であるシャガールは、ヨーロッパの画家の作品と並んで展示されるより、ロシア美術の作品と並んで展示されることを望んでいたそうです。ロシアの画家の作品の中には日本初公開のものもあり、シャガールの作品は本人や遺族が同センターに寄贈した代表作が中心で、充実したコレクションを見ることができます。

また、展示室内で1日3回上映されているドキュメンタリー映画(52分)「シャガール:ロシアとロバとその他のものに」は、世界の情勢に翻弄された彼の人生に迫ったものですが、人懐っこい笑顔で話すシャガール自身のインタビュー映像が印象的でした。
Zauberflote_a

特に、モーツァルトの歌劇「魔笛」の舞台美術シリーズは、実際の舞台写真も展示されていて見応え充分。鉛筆や水彩に金銀紙や鮮やかな布を貼り付けているデザイン画は、幻想的な世界が表現されていて、それをどうやって現実の衣装や舞台にしていったのか……とても興味深いところです。
Zauberflote_b

約50点の作品がまとまった形で公開されるのは世界で初めてで、音楽と共に楽しめる演出になっています。

今日、七夕はシャガールの誕生日、7月25日は愛妻ベラとの結婚記念日。記念日に合わせて鑑賞するのも素敵です。

シャガール ロシア・アヴァンギャルドとの出会い〜交錯する夢と前衛
東京藝術大学大学美術館
2010年10月11日(月)まで・月曜日休館
午前10時〜午後5時
http://marc-chagall.jp/

[店長]

2010年7月 6日 (火)

マドリードの闘牛シーズン

ワールドカップも佳境。いよいよ明日(というか明後日の未明)はスペイン VS ドイツですね。なんだかもう、気になって気になって・・・。今から落ち着かなくって困ってます。

ゲーム毎に力を増しているドイツが優勢という声も聞こえてきますが、シャビ(Xavi)、イニエスタ(Iniesta)、ビジャ(Villa)の連携でなんとかゴールを決めて欲しいものです。ビジャの得点王にも期待してます。

ところで、中盤のゲームメーカー、シャビの顔ですが、私にはどうも鉄腕アトムに見えて仕方がありません。あの髪型と大きな瞳のせいでしょうか?

さて、6月初めにスペインへ行ってからもう1ヶ月。時間が経つのは早いですねぇ。

Toro その時期、ちょうどマドリードの闘牛シーズンと重なっていて、滞在先のホテルには闘牛関係者の人たちが宿泊していました。

夕方、打ち合わせからホテルに戻ると、マタドールの衣装を身に着けた数人の男性がホテルから出てきたかと思ったら、すぐに車に乗り込んでしまって・・・。残念ながら、シャッターチャンスを逃してしまいましたが、その代わりにホテルの前に飾られていたフィギュアをパチリ。

マドリード(Plaza de Toros de Las Ventas)での闘牛の様子はテレビでも放映されていて、私が見た日はスペイン王室のプリンセスが臨席されていました。さしずめ日本のお相撲のような感覚でしょうか。

これはバルのテレビに映っていた闘牛の様子です。もちろん、スペイン人がみんな闘牛好きというわけではありません。このとき一緒にいたスペイン人男性は二人とも「好きになれない」と言っていました。
Bar

私が初めて闘牛を見たのは、南仏アルル(ゴッホとゴーギャンで有名な町ですね)。町から車で30分程の場所にある超ローカルな闘牛場だったので規模も小さく、すぐ間近で見ることができて貴重な経験でした。闘牛にも剣道のような型があるのだと知ったのもそのときです。
Arles

闘牛場ではバラの花をかごに入れて一輪ずつ売り歩いているのですが、それをみんなが買って、素晴らしい闘い方をしたマタドールにはバラの花が投げ込まれていました。その話をスペイン人にすると、イケメンの闘牛士の時には、女性の下着が次々に投げ込まれるとか。フアネスのコンサートでお馴染のアレでしょうか。ラテンの女性は熱いです。

[仕入れ担当]

2010年7月 1日 (木)

シャキーラとエレナ・カンセル

パラグアイ戦、惜しかったですね~。あとほんの少し運が味方してくれれば、日本 vs スペインが実現したのに・・・。それにしても南米は強いですね。出場5チームのうち、グループリーグで敗退したのはホンジュラスだけ。ベスト8に4チームも残ってるんですよね。ほんとすごいです。

サッカー、南米とくれば、歌姫シャキーラ(Shakira)ですね。前回ドイツ大会のオープニングセレモニーではHips Don't Lieを披露していましたが、今回の南アフリカ大会では公式ソング、Waka Wakaを歌っています。NHKの夜のダイジェスト番組の中ほどで少しだけ流れる曲です。11日の閉会式でも、ロベルト・カバリの衣装でパフォーマンスを披露するようです。
Wakawaka

一緒に演奏しているのはFreshlygroundという南アフリカ共和国のバンドで、Zolani Maholaの特徴あるボーカルが印象的です。シャキーラの公式サイトにあるのは、音楽だけのバージョンですが、You Tubeにはビデオ付バージョン(上の写真)の英語版スペイン語版がアップされていて、メッシやダニエウ・アウべス、ジェラール・ピケ、カルロス・カメニといったスペインリーグで活躍する選手が登場する他、マラドーナやペレが出てくる名シーンがちりばめられているので、一見の価値アリです。

Shakira_cancer 以前もご紹介しましたが、シャキーラもエレナ・カンセル(Elena Cáncer)のジュエリーをご愛用。モナドでもどんどんファンが増えてきていますが、英国のリバティ(Liberty of London)で取扱いが始まった他、米国でも有名エージェントが入って大々的に展開するそうです。もちろん、スペイン国内での評価の高さは言うまでもなく、先月伺ったときはバルセロナのミロ美術館の依頼でジュエリーを制作していました。

エレナのジュエリーには、精巧な加工が施された存在感のあるものが多いのですが、ものによっては重いということで躊躇なさるお客様もいらっしゃいました。そのことをエレナに相談しましたら、日本向けにやや軽めにデザインしてくれました。まだ試験的に制作している段階ですので、取扱いがあるのは世界でもモナドのみ。マドリードのショップでも、特別に頼まなければ出てこないと思います。

まずは、こちら。彼女のアイコニックな要素であるフレコが特徴のネックレスです。緻密な細工に目が釘付になってしまいます。
Cancer_n1_1 Cancer_n1_2

紋章のようなモチーフとハードなチェーン。クラシカルとインダストリアルが融合するネックレスです。
Cancer_n2_1 Cancer_n2_2

なにげないデザインですが、非常に凝っています。ため息が出るほどかっこいい。
Cancer_n3_1 Cancer_n3_2

[仕入れ担当]

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