映画「リッキー(Ricky)」
Bunkamuraといえば女性映画、女性映画といえばこの人。フランソワ・オゾン(Fraçois Ozon)監督の新作がようやくル・シネマで封切りになりました。
郊外の団地で娘のリザと暮らすシングルマザーのカティ。勤務先の工場で新入りのパコと知り合い、一緒に暮らすようになります。そして赤ちゃんが誕生。リザがリッキーと名付けます。
その愛くるしい赤ちゃんの背中に、ある日、アザができていることを発見したカティは、暴力を振るったのではないかとパコに詰め寄ります。否定するパコですが、カティはそれを受け入れず、結局、パコは出ていってしまうことに。その後、その赤いアザから羽というか翼が生えてきて……というのが映画のストーリー。
冒頭に、カティとカウンセラーが「子どもが二人いて」「出ていったパートナーはスペイン人で今どこにいるかわからない」「家賃を滞納」と話すシーンがあるので、女性の自立を描いた社会派映画かと思ってしまいますが、実際は、明るく軽い感覚のファンタジー映画です。
まぁ、何といっても赤ちゃんの可愛いこと。身体の動き等は特殊撮影なのでしょうが、顔の表情にも何とも言えない愛嬌があります。また、カティ役のアレクサンドラ・ラミー(Alexandra Lamy)は人気コメディエンヌだそうですが、彼女と娘のリザ役のメリュジーヌ・マヤンス(Mélusine Mayance)の演技が、生活感があって、とっても良い感じです。
パコ役のセルジ・ロペス(Sergi López)も相変わらずいい味だしてます。ちなみにこの役柄での姓はSánchez。つまり、名前を愛称ではなく正式に綴ると、Francisco Sánchezです。ギターリストのパコ・デ・ルシア(Paco De Lucía)と同じ名前ですね。たぶん関係ないと思いますが……。
もちろんオゾン監督らしい、ひねりのある展開や皮肉な視点も随所でみられます。彼の作品が好きな人なら、軽い気持ちで観に行くと良い映画だと思います。1月公開の最新作「しあわせの雨傘(Potiche)」も楽しみですね。年末年始は映画が充実していて嬉しい限りです。
[仕入れ担当]
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