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2015年12月25日 (金)

映画「ディーン、君がいた瞬間(Life)」

00 メディアでは“ジェームズ・ディーンの死の直前の知られざる物語”と、ジェームズ・ディーン(James Dean)を描いた作品のように宣伝してますが、実のところ、彼がブレイクする直前の私生活を撮ったカメラマンのデニス・ストック(Dennis Stock)に重心をおいて、2人の交流を扱った作品です。

監督を務めたアントン・コービン(Anton Corbijn)は、おそらく映画監督としてというより写真家として、デニス・ストックは何故あのような写真を撮れたのか、どうやって被写体との関係性を築いたのかということに関心があったのだと思います。

ですから、ジェームズ・ディーンの内面を深掘りすることはありません。誰にも理解できない存在として、そのまま客観的に描いていくだけです。

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この写真家出身の監督、前作「誰よりも狙われた男」の撮影はベテランのブノワ・ドゥロームでしたが、今回は「偽りなき者」のシャルロッテ・ブルース・クリステンセン(Charlotte Bruus Christensen)を起用。1978年生まれのデンマークの女性です。ジェームズ・ディーンが自ら実像をさらけ出すリアリティを、1955年という時代性を帯びたノスタルジックな映像で見せてくれます。

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映画の幕開けは、ニコラス・レイ監督がシャトー マーモント(Château Marmont)のプールサイド・バンガローで開いたパーティ。映画「SOMEWHERE」でもお馴染みのハリウッド・セレブ御用達ホテルですね。映画「大砂塵」のスチル撮影で同監督の知遇を得たデニス・ストックが、エリア・カザン監督「エデンの東」の撮影を終えたばかりのジェームズ・ディーンとこのパーティで出会います。

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ニコラス・レイは「理由なき反抗」の準備中でしたが、この時点ではまだ主演俳優は決まっていません。エリア・カザンが、自ら創設したアクターズ・スタジオ出身のジェームズ・ディーンをニコラス・レイに紹介したという段階です。

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この当時、ニコラス・レイとエリア・カザンは共にワーナー・ブラザーズの映画を撮っていたわけですが、本作でもワーナー4兄弟の末子、ジャック・ワーナー会長が重要な登場人物の1人として登場します。

ニコラス・レイもエリア・カザンも左翼系でありながら赤狩りの時代をうまく乗り越えた監督であり、アメリカン・ニューシネマのムーヴメントでジャック・ワーナーが果たした役割を考えると、映画史的にはとても興味深い繋がりですね。

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さて、パーティ会場でジェームズ・ディーンが「エデンの東」の主役を務めたことを聞いたデニス・ストックは、早速、試写会に行き、ジェームズ・ディーンのスター性を確信します。そこで所属していたマグナムフォトの編集長ジョン・モリス(John Morris)に、彼をテーマにしたフォトエッセイをLIFE誌に掲載したいと申し入れます。

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ジョン・モリスは第二次大戦中、創刊したばかりのLIFE誌を支えた写真編集者であり、ロバート・キャパの写真などで有名な人です。本作にも、ユージン・スミス(Eugene Smith)の個展の話をしてデニス・ストックを鼓舞するシーンがありますが、もともとLIFE誌のフォトエッセイというのは、戦争写真家だったユージン・スミスが戦後に撮り始めたスタイル。デニス・ストックがジェームズ・ディーンのフォトエッセイをやりたいと言ったのは、今まで撮ってきたセレブ写真から一歩踏み出し、ユージン・スミスのように作品としての写真が撮りたいという意志の表れなのです。

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ジェームズ・ディーンの自宅を訪ね、当時の恋人だったピア・アンジェリの面識も得たデニス・ストック。なかなか思うように協力を得られませんでしたが、彼女からの情報で、ニューヨークに発ったジェームズ・ディーンを追います。

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それがあの有名なタイムズスクエアに佇むジェームズ・ディーンの写真(James DEAN in Times Square)に結実するのですが、本作では、その後、ジェームズ・ディーンの誘いで彼の故郷であるインディアナ州フェアマウントに同行して帰ってくる頃までが描かれていきます。

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デニス・ストックを演じたのは「トワイライト」シリーズでブレイクし、最近はクローネンバーグ作品によく出ているロバート・パティンソン(Robert Pattinson)。クリステン・スチュワートの元カレですね。

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対するジェームズ・ディーンを演じたのはデイン・デハーン(Dane DeHaan)。ジェームズ・ディーンとはあまり似ていませんが、「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ」での演技と同様の繊細な表情で、デニス・ストックを駆り立てたジェームズ・ディーンの内面の脆さを醸し出しています。

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ちなみにデニス・ストックが撮った本物のジェームズ・ディーンはこのサイトで一覧できます。

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その他、ジャック・ワーナー役でベン・キングズレー(Ben Kingsley)、ジョン・モリス役でジョエル・エドガートン(Joel Edgerton)、ピア・アンジェリ役でアレッサンドラ・マストロナルディ(Alessandra Mastronardi)が出ています。

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公式サイト
ディーン、君がいた瞬間Life

[仕入れ担当]

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29日のことですが、映画「ディーン、君がいた瞬間」を鑑賞しました。 1955年、若き写真家ストックはパーティで無名の新人俳優ディーンにスター性を見出しLIFE誌に掲載するため密着取材を開始 ディーンを追ってロサンゼルスやニューヨーク、故郷インディアナまで一緒に旅...... [続きを読む]

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