モナド界隈

2018年10月16日 (火)

マルセル・デュシャンと日本美術 東京国立博物館

フィラデルフィア美術館が誇る世界有数のマルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)コレクションがずらりと並ぶ展覧会です。デュシャン没後50年を記念した巡回展で、油彩画やレディメイド、関連する貴重な資料や写真など150点あまりの展示作品とともに、60年以上にわたる創作活動に迫ります。

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デュシャンといえば、大量生産の既製品を用いた《自転車の車輪》、《泉》、《瓶乾燥機》などのレディメイド作品が有名ですが、本展では10代から20代半ばまで描いていた絵画作品も数多く紹介しています。

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故郷を描いた風景画や、家族を描いた肖像画のほか、1912年に制作され、名前を広く知らしめることとなった《階段を降りる裸体 No.2》は必見です。

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1920年代になると、ローズ・セラヴィという女性の別人格を作り出し、創作活動をするのですが、そのローズになりきったデュシャンのポートレートをマン・レイが撮影しています。ゴージャスな毛皮をまとい、ジュエリーを着け、ハットをかぶった女装のデュシャンはとても妖艶です。

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ローズ・セラヴィ名義の作品《トランクの中の箱》は、革製のトランクの中にデュシャンのさまざまな作品のミニチュア、写真などが収められていて、丸ごと持ち帰りたくなります。

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本展は二部構成になっていて、第二部では東京国立博物館ならではの試みとしてデュシャンの作品と日本美術を見比べることで日本の美の新しい楽しみ方を提案しています。

マルセル・デュシャンと日本美術
http://www.duchamp2018.jp/
2018年12月9日(日)まで

[店長]

2018年10月 8日 (月)

標本づくりの技 国立科学博物館

自然史や科学技術史を研究し、広めていく博物館活動の基盤となる “標本づくり” に迫ります。

現在460万点の標本資料を所有する国立科学博物館では、日々、モノの収集と標本化の作業が行われ、毎年9万点以上の標本が蓄積されているそうです。貴重な標本と合わせて、できるだけ長く保管するための技や道具を紹介しています。

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こちらは、ジャコウネズミの生態も表現した骨格標本です。親の尾っぽを子どもたちがくわえ、数珠つなぎになって移動するキャラバン行動を表しています。

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こちらはボウズガレイの末梢神経と硬骨を紫色に染めた液侵標本です。高度な技術で作られた良質な標本で、学術的に大変貴重だそう。

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博物館には、人類、植物、地学、理工学、動物の5つの研究部があり、それぞれの標本づくりの専門的な知識や技を極めたスペシャリストが揃っています。

動物の骨格標本や仮剥製を作るには鮮度が命なのですが、素早いメスさばきで皮を剥ぎ、肉を取り除く解剖のスペシャリストがいれば、標本をより分かりやすく立体的に作成するために、複数の写真から3Dモデルを復元するフォトグラメトリーという手法を研究するスペシャリスト、研究発表用の写真や標本の写真、展示風景を撮影する写真のスペシャリストまでいて、実にさまざまです。博物館で働くスペシャリストたちのプロフィールや標本づくりのコツを紹介する展示は見逃せません。

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研究部ごとの作業現場も見どころです。実際に使われている道具が並び、液剤の分量などを書いた細かいメモなどもあり、リアルに再現されています。

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企画展 標本づくりの技 職人たちが支える科博
https://www.kahaku.go.jp/event/2018/09hyouhon/
2018年11月25日(日)まで

[店長]

2018年9月 4日 (火)

おべんとう展 東京都美術館

タイトルを見た時から気になっていました♪ 食べることだけでなく、人と人や社会をつなぐコミュニケーション・ツールとしても活躍する “おべんとう” がテーマです。現代作家のインスタレーションや写真作品などを観て、聞いて、触れて新しい発見を体験します。

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オランダの作家マライエ・フォーゲルサングの《intangible bento》は、お弁当箱の中に入り込み、そこに住む精霊のメッセージを聴きながら探検するというインスタレーションです。香りのするブースや、参加者たちがお弁当の思い出を短冊に綴るブースがあり、懐かしい記憶を辿ります。

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小山田徹氏の《お父ちゃん弁当》は父親である美術家の小山田氏が、小学2年生の娘さんのアイデア画に基づき、幼稚園に通う息子さんのために作ったお弁当の数々です。

下の写真は、割れたたまごを表現していますが、アイデアが斬新! 娘さんからの「作れる?」という挑戦状のようでもあります。

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悪い顔をしたパンダのほか、お昼ごはんを食べる時間を示した時計や、桜島の噴火をデザインしたものもあります。フタを開けたときの息子さんの驚いた顔や笑った顔、指示が難解すぎて困っているお父ちゃんの顔が思い浮かぶようです。

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江戸時代にお花見や舟遊びに使われていた豪華なお弁当箱や、少女漫画のキャラクターがプリントされたアルマイトのお弁当箱、世界各国のユニークなカタチのお弁当箱も観られます。

おべんとう展
http://bento.tobikan.jp/
2018年10月8日(月・祝)まで

[店長]

2018年9月 2日 (日)

特別展 昆虫 国立科学博物館

地球上に存在する生物種の半数以上を占めるといわれる “昆虫” をテーマにした展覧会に行ってきました。エアコンの送風技術に活かされているトンボのハネ、痛みの少ない注射針のヒントになっている蚊の口など、神秘的な体のしくみや、能力、生態についてを標本や巨大な模型、貴重な映像などで学んでいきます。

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4.8億年も前に出現してから、したたかに生き延びた昆虫は、現在確認されているだけでも100万種以上。頭の上にアンテナを立てたようなヨツコブツノゼミ、お尻から細長い産卵管を垂らすウマノオバチ、身を守るために擬態するオオコノハムシなど奇妙なカタチをしたヤツがいれば、鮮やかなボディをもつプラチナコガネやホウセキゾウムシ、美しい色柄のチョウもいます。それぞれ噛む、吸う、舐めるための口をもち、幼虫から成虫までの過程で身体だけでなく口のカタチも変態していくのだそうです。

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世界で最大級のチョウとして知られているのは、アゲハチョウ科のトリバネアゲハの仲間。ハネを広げた時のサイズはオスが220mm、メスは280mmに達するそうですが、あまり大きいと不気味に見えるかも知れません。。。

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こちらは三角ケースといわれるもので、蝶などを採取したときに三角紙に包んで持ち運ぶときに使います。

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捕まえたチョウを標本にするには、まず胸部を指で圧迫して殺虫。展翅板に身体を固定してから、針先などでハネや足のカタチを整え乾燥させるそうです。

数万点におよぶ標本コレクションの中には、管理担当者が最後まで公開をためらったという世界に一つだけのヤンバルテナガコガネのホロタイプ標本もあり。

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未知なる昆虫の世界に夢中になります。

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特別展 昆虫
http://www.konchuten.jp/
2018年10月8日(月・祝)まで

[店長]

2018年7月29日 (日)

特別展「縄文 - 1万年の美の鼓動」 東京国立博物館

およそ1万年ものあいだ続いた縄文時代に、日本列島の多様な地域で生まれた “美” がテーマです。狩猟や漁撈、採集を行っていた人びとが、日々の暮らしの中で工夫し作り出した土器や土偶が並びます。

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土偶ときくと、愛嬌のある顔つきや丸みを帯びた体つきでどっしりと構えた “かわいい” 姿を思い浮かべますが、国宝の土偶《縄文の女神》はクールな表情と近未来的な “美しい” フォルム。妊娠した女性を表現したといわれる容貌は、先鋭的な上半身と長い足をもつ八頭身美人です。

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縄文時代は男性も女性もお洒落に敏感だったようで、装身具も多く出土しています。《縄文の女神》の顔の両側にも耳飾りの孔がみられますが、透かし彫りの土製耳飾りや赤い漆の髪飾り、ヒスイの胸飾りや貝の腕輪、鹿角製の腰飾りなどを身につけていたそう。丈夫で扱いやすい小さな木製メッシュのバッグも見つかっています。

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多種多様な模様で埋め尽くされた火焔型土器、コップのフチ子さんのように縁に土偶をあしらった深鉢型土器、ハート型の顔をもつ土偶、イノシシやサル、キノコを模した土製品など、縄文時代を代表する約200点は見応え十分です。

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8月3日(金)と4日(土)は、本館前広場にビアガーデンが出現します!
トーハク BEER NIGHT! 今年は、本展で観られる縄文の国宝にちなんで、出土地域のクラフトビールを各日、各種50本限定で販売。クラフトビールを購入すると展覧会オリジナルグッズの火焔型土器紙コップがついてくるそうです♪

上野・東京国立博物館は、モナドからお散歩がてら行けます。ぜひ週末、夕涼みにいらしてください♪♪

縄文 - 1万年の美の鼓動
http://jomon-kodo.jp/
2018年9月2日(日)まで

[店長]

2018年7月16日 (月)

ミケランジェロと理想の身体 国立西洋美術館

さまざまな分野で傑作を創り出した天才芸術家ミケランジェロ。日本での人気も高く、一昨年はパナソニック汐留ミュージアム、昨年は三菱一号館美術館で観ましたが、この夏は上野の国立西洋美術館に、世界に約40点しか現存しないミケランジェロの大理石彫刻から傑作2点が初来日しています。この貴重な作品を中心に、古代ギリシャやローマとルネサンスで追求された男性美、理想の身体を紹介していく展覧会です。

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20歳を過ぎたばかりのミケランジェロが手掛けた《若き洗礼者ヨハネ》は、20世紀前半のスペイン内戦でバラバラに壊されてしまいますが、20年近くかかった修復が2013年に完了。スペインとイタリアで計2回、修復後の作品が公開され、次いで日本にやってきました。オリジナルの現存部分は全体の40%程度で、14個の大理石断片を合成素材で補完したものですが、今後新たな断片が見つかった際に差し替えられるようにマグネットで接合しているそうです。

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ミケランジェロも影響受けたと言われる古代彫刻《ラオコーン》の模刻、ぷくぷくとした体つきで愛らしい表情の《プットーとガチョウ》、右脇腹に相手の左足の蹴りが入ったと目される痕跡のある《レスラー》、左手で棍棒をもち、左足に体重をのせたポージングの《ヘラクレス》立像など、当時の芸術家たちが追い求めた理想の身体表現が堪能できます。

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ミケランジェロと理想の身体
http://michelangelo2018.jp/
2018年9月24日(月・祝)まで

[店長]

2018年6月15日 (金)

ミラクル エッシャー展 上野の森美術館

オランダ生まれの版画家 マウリッツ・コルネリス・エッシャーの生誕120周年を記念した展覧会です。世界屈指のエッシャー・コレクションを誇るイスラエル博物館から、日本初公開となる選りすぐりの152点が上野の森美術館に届いています。

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明るい昼と暗い夜を合わせ鏡のように表現した《昼と夜》。視点を変えることで、風景が一瞬で変わり、はっとさせられます。

瞳の奥に骸骨が浮かび上がる《眼》は、細かな明暗を生み出すことのできるメゾティントで制作した作品です。あまりに手間のかかる技法で、エッシャーが生涯に手掛けたメゾティントは8点のみ。

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モチーフが反復しながら循環したり、タイル状に埋め尽くしたり、緻密で独創的なエッシャーの幾何学的表現は、スペイン旅行で訪れたアルハンブラ宮殿の装飾が原点といわれています。

初期のリノカットで制作した自画像や、木口版画で制作したオランダ蔵書票協会の年賀状、カメラでとらえたような美しさで地中海を描いたリトグラフ作品、水たまりに映り込む仮想空間を描いた多色刷り木版作品など、モチーフによって技法を変えて制作された作品の数々は必見です。

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観覧後は、体験型映像コンテンツ「ミラクル デジタル フュージョン」で、エッシャーの代表作《相対性》の中に入り込むことができます♪

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2018年 6月月10日午後11時46分PDT

恥ずかしがらずに大きく動いてみてください。服装は、明るい色の方が目立ちそうです♪♪

ミラクル エッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵
http://www.escher.jp/
2018年7月29日(日)まで

[店長]

2018年2月15日 (木)

アラビアの道 サウジアラビア王国の至宝 東京国立博物館

古代から多くの人や文明が行き交ったアラビア半島の歴史と文化に触れられる展覧会です。モナドでご紹介しているスペインの文化にも大きな影響を与えているアラブ世界を覗いてきました。

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馬や鷲をかたどったアジア最初といわれる石器から、香料交易で富を築いた人々の黄金の葬送用マスク、サウジアラビア王国の初代国王となったアブドゥルアジーズ王の遺品など400点あまりの貴重な文化財が並びます。

特にカリグラフィーや幾何学模様にみられるイスラーム美術は必見です。17世紀オスマン帝国のスルタンから贈られた巨大な扉《カァバ神殿の扉》や王家の墓碑、コーランの写本に美しく刻まれています。

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ライオンの顔をしたドアノッカーや足のカタチをした椅子の脚、青銅でつくられたランプなど精巧な工芸品も見逃せません。

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下の写真は、銀製のアンクレットです。インパクトある造形ですが、どうやって着けるのでしょう??

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ほかにルビーをあしらった護符や黄金のネックレス・イヤリングなど眩いばかりのジュエリーもご覧になれます。

2月の週末17日(土)、18日(日)、24日(土)、25日(日)の日中、会場となる表慶館前にアラビア遊牧民のテントが設置されますので、ぜひ立ち寄られてみてください♪

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2月 11, 2018 at 9:32午後 PST

テント内には茶器や香炉、毛織物や伝統衣装などが展示されていて、さっぱりした飲み口のカルダモンやサフランなどのスパイスをきかせたアラビックコーヒーと甘いデーツ(ナツメヤシの実)を楽しみながら寛ぐことができます♪♪

アラビアの道 サウジアラビア王国の至宝
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1886
2018年3月18日(日)まで

[店長]

2017年12月22日 (金)

古代アンデス文明展 上野・国立科学博物館

南米大陸の西側、南北に長く伸びるアンデス山脈沿いで先史時代から16世紀まで栄えた文化を紹介する展覧会です。高原や谷、盆地で発達した山の文化と、海岸沿いに広がる砂漠地帯で発達した海の文化が、独自性を保ちながら互いに影響し合い進化していきます。

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目を引くのは、ユニークなカタチをした土器の数々です。

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シカを背負う死者をかたどったものや、死者の男性と仲良くする女性をかたどったもの、男性の顔をかたどったポートレート、トウモロコシに化けた神、自身の首を切り、その首を支える男性の姿など実にさまざま。

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スペイン人による征服後、盗掘者により多くの金の装飾品が失われましたが、優れた技術で発達した黄金装飾の文化も必見です。下の胸飾りは、打ち出し細工で作られた65個のパーツを連ねています。

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文字を持たなかったアンデス文明。代わりに数や物を記録した “キープ” と呼ばれる縄を束ねたものが活用されていました。税金として納められた食料や織物の出入りを “キープ” の結び目のカタチや色分けで記録していたそうです。

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下の写真は、10年ほど前に訪れたマチュピチュ遺跡です。
ワイナピチュ山の山頂から撮影したもので、遺跡はコンドルの姿を表しています。標高2280mもの山の中に、なぜ都市がつくられたのかは明らかにされていませんが、「王のミイラにささげられた街」という説が有力だそう。まだまだ謎に包まれているアンデスに興味は尽きません。

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上野といえば動物園のシャンシャンが話題をさらっていますが、国立科学博物館の中庭ではアルパカ(もふもふで可愛いアンデスの動物!)と12月26日(火)11時~15時の間、記念撮影ができます。
本展の半券を持って行くと、撮影に参加できる整理券がもらえます♪ 詳しくはこちらをご覧ください。

古代アンデス文明展
http://andes2017-2019.main.jp/andes_web/
2018年2月18日(日)まで

[店長]

2017年12月19日 (火)

上野風月堂の「ゴーフレーシュ」と「焼きたて東京カステラ」

先日まで出店していた渋谷・Bunkamura でのイベントが終わり、甘いものを食べに出掛けてきました♡ 創業270年を機に先月リニューアルオープンした上野風月堂本店でしか食べられない「ゴーフレーシュ」と「焼きたて東京カステラ」です。

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もちもちした食感がたまらない「ゴーフレーシュ」には濃厚なクリームがはさまれています。わたしは季節限定のマロンクリームをチョイス♡

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ひとつずつ銅釜に入れて焼かれる「焼きたて東京カステラ」は、子どもの頃に食べていたカステラとは違った感覚。オープンキッチンで一つ一つカラメリゼされてから供されます。

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2017 12月 17 6:21午後 PST

モダンなしつらえで落ち着ける店内。お買い物や散策の合間に一息つける空間です。

上野風月堂本店
http://www.fugetsudo-ueno.co.jp/shop_honten/
営業時間:10:30~19:30

[店長]

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