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2013年11月25日 (月)

映画「ファッションを創る男〜カール・ラガーフェルド〜(Lagerfeld Confidential)」

Lagerfeld0 御年80歳だそうです。つい先日も、パリ政治学院(Institut d'études politiques de Paris)で講義を行い、ニュースになっていたカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)。いうまでもなく、シャネル、クロエ、フェンディを今も率いる世界のトップデザイナーです。

彼の実像に迫った本作。実際のところ「迫った」というほど肉薄していませんが、日本ではほとんど知ることのできないこの傑出した人物の日常を垣間見ることができます。

オープニングは出掛ける支度をしているシーン。山ほどあるクロムハーツの指輪から、何本か選び出して指にはめていきます。そして付け衿を選んだ後、さらにクロムハーツの指輪を20本ほどザッとポーチに流し込んで持ち出していました。

本や画集が至るところに拡げられていて、ものすごい持ち物の多さです。映画「イヴ・サンローラン」を観た時も同じことを思いましたが、モノに対する執着の強さと、デザイン的な能力は、なにか関係するのでしょうか。

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その後、自家用ジェットでモナコに飛んでニジンスキー賞の会場に行ったり、ショーの現場指揮をしたり、年齢を感じさせない行動力です。

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この映画、日本では公開されたばかりですが、初公開は2007年ですので、2005〜2006年頃の撮影なのでしょう。ファッションショーには当時シャネルのミューズだったニコール・キッドマン(Nicole Kidman)が登場しています。当時はバズ・ラーマン(Baz Luhrmann)が彼女を撮ったコマーシャル・フィルムが話題になりました。

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それから、ショーのシーンでほんの少しだけ、グレイス・コディントン(Grace Coddington)が出てきます。映画「ファッションが教えてくれること」のときにも書きましたが、アメリカ版Vogue誌のクリエイティブ・ディレクターですね。

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カール・ラガーフェルドは写真家でもありますので、モデル撮影のシーンも紹介されています。ちょっと撮影する毎に、アシスタントが持ったMacBookで仕上がりを確認していて、几帳面で心配性な性格が出ています。

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彼が映画の中で何度も繰り返して言っていた喩えが「ダモクレスの剣」。王座から上を見たら、髪の毛1本で吊り下げられた剣があったという故事ですが、トップは常に危機にさらされ、プレッシャーの中で生きているということを伝えたかったのでしょう。

ディオールの服を着たいばかりに大幅なダイエットをしたという話は有名ですが、この当時もお気に入りだったようで、NYのディオールのブティックで金色のブルゾンを買うシーンが出てきます。

こんな感じで、カール・ラガーフェルドの暮らしぶりが紹介されていくのですが、この人はデザイナーであると同時に一種のエンターテイナーですので、まっさらの無防備な姿を晒すことはありません。

Lagerfeld5

そのときどきに合わせていつも演じているので、本当の姿がどれなのか自分でも分からない、と映画の中でも語っていましたが、やはり本作でも真の姿には迫れなかったということでしょうか。カール・ラガーフェルドが演じるカール・ラガーフェルドを観てきたといった感じでした。

公式サイト
ファッションを創る男〜カール・ラガーフェルド〜Lagerfeld Confidential

[仕入れ担当]

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