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2015年6月 1日 (月)

映画「サンドラの週末(Deux jours, une nuit)」

00 カンヌ映画祭の常連監督、ダルデンヌ兄弟(Jean-Pierre et Luc Dardenne)の最新作です。あまり知名度のないベルギーの俳優を中心にキャスティングすることが多い監督ですが、本作では主演にマリオン・コティヤール(Marion Cotillard)という超人気女優を迎えたことで大きな注目を集めました。

とはいえ、作風は前作「少年と自転車」までと変わらず、庶民の日々の暮らしや苦悩に光を当てていくもの。他愛ないエピソードが積み上げられていく地味な作りで、鑑賞後、じわっと沁みてくるタイプの作品です。

本作も昨年のカンヌ映画祭に出品され、それまで5作品連続で主要部門受賞という快挙を誇ってきた彼らがさらに記録を伸ばすかと期待されましたが、結局、無冠に終わっています。私も、率直にいって、大御所が2人がかりで撮るほどの内容ではないと思いました。マリオン・コティヤールのノーメークでの熱演を堪能するための映画と考えた方が良さそうです。

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物語は、鬱の症状が落ち着き、復職するつもりだったサンドラが、解雇を告げられる電話でスタート。元勤務先は太陽光発電パネル関係の製造業のようですが、最近、中国企業の攻勢が激しく、コスト削減を図りたい様子です。そこで彼女の16人の同僚に、サンドラの復職か、それぞれに1000ユーロの賞与支給か、多数決で決めさせます。

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一旦はサンドラより賞与をとることに決まったものの、サンドラと同僚のジュリエットの2人が社長に直談判して、週明けの月曜日に再投票の機会を得られることになります。そこから、原題通りに2日と1晩、サンドラが同僚たちを説得して歩くというお話です。

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映画の舞台であるベルギー東部の工業都市リエージュは、ダルデンヌ兄弟の故郷であるばかりでなく、失業率23%とベルギーでも最も停滞している街のひとつ。サンドラにしても、ここで復職できなければ、次の仕事を見つけるのがとても困難な状況なのです。

もちろん、同僚たちにもそれぞれの生活があり、事情がありますので、1000ユーロの賞与を諦めて欲しいと頼むのは非常に心苦しいこと。特に、心の病を乗り越えたばかりのサンドラにとっては並みの人以上の試練です。

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そんなわけで、同僚の自宅を一軒一軒、訪ね歩き、説得していくのですが、少なくなったパイを弱者同士が奪い合うという現代社会の縮図を示すだけでなく、家庭の有り様、女性の自立、移民に対する差別など庶民の日常的困難を滲み出させていくあたりがダルデンヌ兄弟らしさでしょう。

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主人公サンドラを演じたマリオン・コティヤールは、、このブログでも「君と歩く世界」や「エヴァの告白」などで絶賛していますが、ご存じの通り、現在、最も評価の高い女優の1人。私にはわかりませんでしたが、本作でもわざわざリエージュ地方で話されているフランス語の訛りを取り入れて演じているそうです。

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ジュリエットを演じたカトリーヌ・サレ(Catherine Salée)は「アデル、ブルーは熱い色」でアデルのお母さんを演じていた人。ヨーロッパのどこにでもいそうな庶民的な風情が、この役にぴったりだと思いました。

そしてサンドラの夫、マヌーを演じた ファブリツィオ・ロンジョーネ(Fabrizio Rongione)も、勤務先の主任ジャン=マルクを演じたオリヴィエ・グルメ(Olivier Gourmet)も、「ある子供」や「少年と自転車」にも出演していたダルデンヌ作品の常連俳優です。

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公式サイト
サンドラの週末Deux jours, une nuitfacebook

[仕入れ担当]

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